異物は、代表的な製品の外観異常や機能異常の原因です。
生産歩留まりの低下、製品品質の毀損などを引き起こすため、「モノづくり」の現場ではその対策に多大な労力を必要としています。
巴川分析センターは、お客様との「密なコミュニケーション」と「確かな分析技術」で、根本的な異物問題の解決につながる分析サービスを提供します。基本的にお伺いして「現物・現場・現象」に関わる情報を共有するところから、はじめます。
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異物の発生状況(現場、現象)
周辺環境、発生率、発生のパターンなど
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異物の特徴(現物)
大きさ、色、数、有機物か無機物か
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異物の位置情報解析
異物の発生経路の推定に役立ちます
- 光学顕微鏡、デジタル顕微鏡などにより観察し、位置情報の見当をつけます。
- 必要に応じて、断面処理を施し、正確な位置情報を求めます。
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異物の成分情報解析
異物の原因物質の推定に役立ちます
- 有機物の場合
赤外線分光分析、ラマン分光分析など
- 無機物の場合
電子顕微鏡による元素分析(EDS、WDS)など
- 高分子中の異成分分析の場合
熱分解GC-MS法など
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▼事例名をクリックすると詳細をご覧頂けます。
事例1:
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事例2:
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事例3:
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事例4:
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事例6:
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事例7:
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事例8:
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事例9:
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事例10:
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事例11:
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事例12:
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塗工紙における表面異常
紙に塗料を塗工する製品で、写真@にある「おできのような形状」の表面突起の異常が見いだされました。突起部分を特種な方法で断面化したところ、写真Aに示すように塗料の固まりが原因で、突起を形成していることが明らかとなりました。
多層塗工紙における異物解析
透明な4層コートからなる、塗工紙の製造において、写真Bに示すような異物が確認されました。紙と4つのコート層のどこに異物が存在しているかが判明すれば、どこの工程で発生した異物であるかを特定することが出来ます。
特種な方法で異物の断面を切り出したところ、写真Cに示すように、一番下のコート層(第二層)にめり込むような形で、下から2番目のコート層(第三層)との間に存在していることを確認することが出来ました。
この結果から、最初のコーティング工程と二番目のコーティング工程の間で異物発生の原因を洗い出し、解決につなげることが出来ました。
塗工層中の異物解析
白色の塗工面に20μmφの黒っぽい異物が観察されました。この異物部分を断面化し、切断面を電子顕微鏡で確認したところ、白く光って見える異物像として確認されました。この異物部分と正常部分のEDS測定をしたところ、異物部分から亜鉛元素が特徴的に検出されました。この結果から、異物は亜鉛元素を含む無機化合物であることが判明しました。
本分析結果から、製造工程で亜鉛化合物の混入源を検討したところ、前工程の掃除不良によるコンタミネーションであることが判明し、根本的な問題解決が達成できました。(詳細は添付PDFファイルをご参照下さい)
フィルム塗工製品における異物分析
フィルム塗工製品の塗工層内部に、固体異物が確認されました。特別な切削法を用いて、異物の断面を観察し、SEMによりその位置情報を確認しました。切削した残り半分を用いて、実体顕微鏡観察下で特種な治具を用いて異物を取り出し、FT-IRで異物の解析を行いました。
【ご参考】 |
取り出すことの出来る異物の大きさは50μmφの大きさからになります。それ以下のものについては、ご相談ください。 |
フィルム塗工製品の欠点解析
フィルム塗工製品で異物の存在が指摘されました。しかし、精密な観察をしても、塗工層に異物を確認することが出来ませんでした。そこで、基材のフィルムを金属顕微鏡により観察したところ、干渉縞をともなう白色状の異常点が観察されました。この異常部分の近傍を特種切削して断面化したところ、フィルム中のボイド(気泡)で有ることが確認されました。
紙に抄き込まれた異物
紙に抄き込まれた異物の分析を行うとき、異物がセルロース繊維に付着したものなのか、紙の繊維とは異なる異物なのかを最初に確認する必要があります。黄褐色に見える異常部分(写真D)を、異物の部分を樹脂による包埋処理をすることなく、素に近い状態で数ミクロンの切片に断面化し、光学顕微鏡で観察しました(写真E)。
紙のシミ分析@
茶褐色のシミ異常が発生しました。シミの原因物質の特定と原因物質の広がりを確認する目的で、IRイメージング像の解析を行いました。シミの原因物質は、茶褐色に変色している領域と同一部分に分布していることが判明しました。(詳細は添付ファイルをご参照下さい)
紙のシミ分析A
紙の表面だけに特徴的なシミが発生している、という異常が発生しました。事例7のようにIRスペクトルでシミの原因物質の検出を試みたが、IRでは基材である紙以外の有機物の存在を伺わせる結果は得られませんでした。
紙のシミの原因として、「鉄」イオンの存在が考えられたため、鉄イオンと選択的に反応する試薬を用いて、鉄イオンの分布状態とシミの分布状態を比較検討したところ、両者の分布状態がきれいに一致したため、鉄イオンによるシミであることが確認できました。
トナー中のコンタミネーション分析
ポリエステル系トナー中におけるスチレン−アクリル系トナーのコンタミネーションを検証する場合には、熱分解ガスクロマトグラフによりスチレンピークを捕まえることが容易で、0.1%から定量可能です。
一方で、スチレン−アクリル系トナー中におけるポリエステル系トナーの場合は、ポリエステル系樹脂をメチルエステル化処理してから熱分解ガスクロマトグラフにかけることにより、かなりの高感度でテレフタル酸ジメチルのピークを確認することができます。この場合の定量下限も0.1%です。
トップコート工程における、黒色異物の分析
樹脂成形品のトップコート工程で、黒色の異物が問題となりました。
異物部分を実体顕微鏡で観察しながら、特種な治具を用いて異物をサンプリングし、薄膜状に異物を引き延ばして均一な厚みにしてから、顕微FT-IRで分析を行いました。
分析の結果、異物のスペクトルはトップコート成分と同一でした。このことから、トップコートの乾燥オーブン内において、揮発してオーブン内部に付着したトップコート剤の固着物が、コート表面に落下して出来た異物として推定されました。
顕微FT-IRによる異物分析(付箋に付着していた異物)
混入する異物や付着する異物の成分を確認することにより、異物の発生原因の推定やその対策が出来ます。
異物の成分をFT-IRで確認した事例で、最小、数十μmまでのサンプルが測定可能です。
FIBによる局所断面化・観察
数μmから数十μmの微小な領域をピンポイントで狙って断面化する事はこれまではとても困難でした。
FIB(集束イオンビーム)加工装置により、細く集束したイオンビームで数μm程の微小な異物でも
狙って断面化できます。FIBで微小異物をピンポイントで断面化し、異物の成分を確認した事例です。